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セルフメディケーションについて|さくらだ眼科

セルフメディケーションについて

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「セルフメディケーション」という言葉を聞いたことはありますか。

これはWHOによると「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な体の不調は自分で手当てすること(The taking of drugs, herbs or home remedies on one’s own initiative, or on the advice of another person, without consulting a doctor.)」という意味です。

高齢化で増大し続ける医療費の削減は、我が国の喫緊の課題です。「セルフメディケーション」の考え方が国民全体に浸透し、軽微な病気では医者にかからずに、薬局で薬剤師と相談しながら全額自己負担で薬を買って病気を治そうとする人が増えれば、医療費の削減にもつながります。

「セルフメディケーション」と切っても切り離せないのが「OTC医薬品」です。OTCとはOver The Counterの略で、「OTC医薬品」とは、薬局のカウンター越しに医師の処方箋がなくても購入できる大衆向け市販薬のことです。
「OTC医薬品」もさらに細かく分類され、従来医師による処方が必要だった特定の有効成分を含む医薬品が「スイッチOTC医薬品」として指定され、一定の要件を満たすと税金の負担が軽くなるような制度が2017年から導入されています。

今年9月に眼科領域で発売開始されたばかりの「サンヨード」という薬も「スイッチOTC医薬品」の仲間です。この薬は、眼の手術時に消毒薬として使われるヨードを用いた殺菌剤で、〈はやり目〉の原因となるウイルスにも効果があるとされています。使用前に患者さんご自身で2剤を混ぜ合わせて使い、3日で使い切らなければならない薬です。希望小売価格は税込1650円。使い方は少々面倒ですが、眼科に行く手間と時間が省けるので「1650円で済むならサンヨードで様子をみたい」と考える人もいらっしゃるかもしれません。

スイッチOTC医薬品を購入するということは、患者さんの自己診断が前提となりますので、効果を感じられなければ、改めて眼科を受診する必要が出てくるという側面もあります。その場合は、受診時に、「スイッチOTC医薬品を使用してみたが効果がなかった」ということを話されれば、それも診断の1つの材料となるでしょう。

患者さんたちがどのような使い方をされるか、動向を見守っていきたいと思います。